組織づくり

女性は正義の味方が好き

自分が正義の味方になるのではなくて、正義の味方を助けたい

女性は正義の味方が好き」という点について、男性は子供のころからヒーローになりたがるものですが、女性は正しきヒーローを助けるのが好きです。男性同士の場合は多少の不正やズルも「まぁ仕方がないよね」と目をつぶって見逃そうとする感覚がありますが、女性の場合は不正に対して許せないという感情を抱きやすい傾向にあります。ただ女性の場合、正義感を前面に出し過ぎると強い女性と思われて引かれてしまうのを知っていますから、自分が正義の味方になるのではなくて、正義の味方を助けたいと思うのです。

したがって院長が患者さんに対して不誠実な対応をしていると感じたり、患者さんのことを悪く言っているのを知ってしまうとモチベーションが上がらなくなります。特に治療が雑で、再治療による急患が多い職場の場合、スタッフは院長の腕が悪いというよりも患者さんに対して誠意が無いと思ってしまいます。また再治療の急患を優先しなければならないため、通常予約の患者様をお待たせしてしまうことになります。お詫びをするのはスタッフですので、やり切れない気持ちになるでしょう。

正義の味方はルールを守り、悪はルールを破ります。

正義の味方はルールを守り、悪はルールを破ります。遅刻は最も分かりやすいルール違反です。院長という立場でありながら診療が始まってから2階の自宅より1階の診療室に降りてくるのは最悪です。他にも会議にいつも遅れてきたり、約束時間を過ぎても取引先を平気で待たせたりする場合など、時間に遅れる人は心理学でいうと「自分は偉い」と思っているのだそうです。そういうことをスタッフは何となく感じてしまうものです。 助手に歯科衛生士業務をさせているというのも、歯科衛生士スタッフにとっては許せません。不正に加えて自分が努力して勝ち取った資格を軽視されていると感じるからです。

院長の中には「助手のスケーリング(歯石取り)? 他でもやっている医院はあるよ」「歯のクリーニング(PMTC)の保険請求が不正?それは法の解釈の問題で歯科医師会でも問題にされていない」という方もいらっしゃいますが、こういう医院で院長とスタッフとの信頼関係が出来ているところを見たことがありません。 多くの歯科医院は零細組織です。コンプライアンスを頑なに守っていたら倒産してしまうという恐怖を感じるのは無理もありません。指導されるまではやったもの勝ちとか、不正でも周囲の歯科医院もやっていそうな範囲であればOKだろう的な考えにも共感できる部分があります。正直言うと私にも創業当初はそのような考えがありました。ですから感情的にはそういう院長先生のお気持ちは凄く分かります。

でも正義の味方を助けるのが好きな女性スタッフは生活のために我慢しているだけであって、そのようなズルい上司を内心では冷ややかに見てしまいます。「保険診療中心の開業医が抱く危機感」という記事で取り上げたNPO地域経営改善研究会の調査結果でも、売上が高い医院ほど労基法を遵守し、助手に歯科衛生士業務をさせない、歯のクリーニングは自費で行うなどが徹底化されています。不正を行うことで売上利益を少し得したような気がするかもしれませんが、結局は売上が上がりにくい、人が育ちにくい体質の組織になってしまうのです。

著者プロフィール

ホワイトエッセンス株式会社
代表取締役 坂本 佳昭

日本最大の審美歯科チェーン「ホワイトエッセンス」の創業者。最新刊「院長依存から脱却できる医院組織のつくり方」を始めとし、執筆、取材、講演実績多数。

  • 歯科経営ノウハウセミナー
  • 書籍で学ぶ歯科経営
    • 院長依存から脱却できる医院組織のつくり方セミナー

      院長依存から脱却できる医院組織のつくり方セミナー
    • 新世代ホワイトニングの最新技術セミナー

      新世代ホワイトニングの最新技術セミナー
    • ホワイトエッセンスのマネジメントメソッドを知りたい方はコチラ

      ホワイトエッセンスのマネジメントメソッドを知りたい方はコチラ
    • white essence デンタルエステサロン

      white essence デンタルエステサロン
    • ホワイトエッセンス・フランチャイズについて

      ホワイトエッセンス・フランチャイズについて
    • 歯科衛生士が主役のデンタルエステという、はたらきかた

      歯科衛生士が主役のデンタルエステという、はたらきかた 定価 1000円 書籍の購入はこちら
    • 院長先生のビジョンを叶える!ホワイトエッセンスで教えている経営学

      院長先生のビジョンを叶える!ホワイトエッセンスで教えている経営学