最大の漂白効果が得られるホワイトニング3つの秘訣-前半- - 歯科医院経営講座~次のステップを目指す歯科医師のための~

最大の漂白効果が得られるホワイトニング3つの秘訣-前半-

患者さんから
「歯を白くしたい。ホワイトニング
ってどうなんですか?」と聞かれても、

ホワイトニング効果に自信がなく積極的に
勧められないという先生は
多いのではないでしょうか?

ホワイトニングは 施術自体は難しくなく、
ポイントさえ押さえれば
効果的に白くすることができます。


この記事では患者さん、術者ともに
効果が実感できるホワイトニング方法を
前半と後半に分けて紹介します。

1.1正しい診断なくして適切な治療なし。確実に診断しましょう

ホワイトニングで効果を出すために重要なのは、
何といっても診断です。

診断を間違うと、この後に紹介する
最大の漂白効果が得られる
ホワイトニング方法を行っても白くなりません。

ここではホワイトニングの診断のコツを
紹介します。

1.2.まずはホワイトニングが可能な歯かを見極めよう(適応症の診断)

まず初めに診断するのは、
ホワイトニングで白くなる歯なのか、
白くならない歯なのか、
すなわち、適応症かどうかを診断します。

診断のコツは、
適応症よりも「ホワイトニングで白くならない歯」を
見極めることです。


ホワイトニングで白くならない歯が分かれば、
それ以外はおのずと適応症となりえるからです。

【ホワイトニングの適応症】

  • 遺伝的要因でもともと歯が黄ばみを帯びた歯
  • 加齢による黄ばみ

【ホワイトニングで白くならない歯】

ホワイトニングの禁忌症は
全身的要因と口腔内要因に分けられますが、
ここでは臨床で注意すべきポイントである
「ホワイトニングでは白くならない歯」に限って
列挙します。

  • エナメル質・象牙質形成不全
  • 金属塩の沈着
  • 補綴物・修復物

これらの歯は、
ホワイトニングでは改善しないので、
審美治療など他の治療を行います。

▼補綴物・修復物の例

補綴物・修復物の例

 

教科書的には、上記に加えて
「う蝕による変色」も上げられますが、
これはもちろん治療で改善すべきものですので、

ホワイトニングで白くならない歯で
実質的に気をつけるべきものは
上記の3つと考えれば、

ホワイトニングの適応症の見極めは
それほど難しくありません。

1.3.ホワイトニングを行う際に注意すべき歯を見逃さない

教科書的には禁忌症とされていても、
臨床では適切な事前処置を行ったりすることで
ホワイトニングが可能になる場合もあります。

以下の歯がある場合は、
特に注意してホワイトニングを行います。

  • う蝕

う蝕治療を行えばホワイトニングが可能です。

ただし、筆者の経験では、
適切な治療を行っていても

充填範囲が象牙質の2/3を超えるような場合は
知覚過敏が出やすいので、
注意したほうがよいでしょう。

知覚過敏が出る場合は
同歯のホワイトニングは避けます。

  • 知覚過敏歯

術前術後に知覚過敏抑制剤を使用して
ホワイトニングを行います。


知覚過敏抑制剤を使用しても
強い知覚過敏が生じる場合は
同歯のホワイトニングは避けます。

  • 歯の亀裂(クラック)

知覚過敏が起きる可能性があります。
術中や術後に痛みが出る場合は、
術前術後に知覚過敏抑制剤を塗布し行います。

知覚過敏抑制剤を塗布しても知覚過敏が発生する
場合は同歯のホワイトニングは避けます。

歯の亀裂(クラック)

  • 咬耗、摩耗

ホワイトニング剤が接触しないように
注意して行います。

1.3.ホワイトニングで白くなりにくい歯はこれだ!

ホワイトニングの適応症であることを診断したら、
次は、白くなりにくい歯かどうかの見極めです。

ここでも、
白くなりやすい歯に意識を寄せるのではなく、
ホワイトニングで白くなりにくい歯かどうかに
焦点をあてると診断がしやすいです。

  • 加齢による黄ばみ

年齢が高くなるほど、
歯は白くなりにくくなります。

ホワイトエッセンスにおける
ホワイトニング症例を解析したところ、

35歳以上になると白くなりにくい
という結果が得られました。

したがって、
40代以上でホワイトニング経験がない場合は、
白くなりにくい歯であるととらえてよいでしょう。

加齢による黄ばみの事例画像

  • 犬歯・歯頚部の黄ばみ

犬歯の色や歯頚部の色が濃い歯は
白くなりにくい歯です。

犬歯はもともと前歯に比べて色が濃いため、
他の歯よりも白くなるのが遅くなり、

同様に
歯頚部もその他の部位より元々の色が濃いため、

ホワイトニングをしても
黄ばみが残りやすくなるためです。

犬歯・歯頚部の黄ばみの事例画像

  • テトラサイクリン歯

テトラサイクリン歯は、ホワイトニングでは
白くなりにくい歯の代表的なものです。

特に、グレー系(VITAシェード C,D系統の色)
の色調は改善しにくく、

また、バンディングがある場合は
他の部分の色調が改善しても、
バンディングは残りやすくなります。

一般的には
軽度のテトラサイクリン歯
(Feinman分類F1,F2)
がホワイトニングの適応症とされてますが、

ホワイトエッセンスでは
重度のテトラサイクリン歯
(Feinman分類F3,F4)
でもホワイトニングを行うことが
少なくありません。

ホワイトニングを半年以上行うと
色調に改善がみられ、

ラミネートべニア等の審美治療を
行わなくとも満足なさる方が多いからです。

テトラサイクリン歯の事例画像

  • 失活歯

失活歯も、ホワイトニングでは
白くなりにくい歯です。

一般的には、
失活歯はホワイトニング不可とされ、
審美治療を行うことが多いものですが、

有髄歯ほど白くならないだけで、
デュアルホワイトニングを続ければ、
実は失活歯も
ある程度の改善が認めれます
(写真)。

ホワイトニングを希望する患者さんは
歯への意識が高く、歯質を削りたくないと
思う方が多いため、

失活歯があっても
ホワイトニングだけで満足する色調が得られて
歯冠修復処置を行わない場合も多くあります。

失活歯の事例画像

  • その他:
    バンディング、白斑(ホワイトスポット)

バンディングのある歯や
白斑(ホワイトスポット)のある歯は、
数回のホワイトニングでは均一に白くなりにくい

バンディング、ホワイトスポットの事例画像

以上の歯は白くなりにくい、
もしくは均一に白くなりにくい歯ですので、
診断の際に見逃さないようにしましょう。

【ホワイトニングで
白くなりにくい・白くなりやすい条件】

ホワイトニングで白くなりにくい、
また、白くなりやすい条件をまとめましたので、
診断の参考になさってください。

白くなりにくい・白くなりやすい条件

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