技術よりも考え方教育をする - 歯科医院経営講座~次のステップを目指す歯科医師のための~

技術よりも考え方教育をする

ホワイトエッセンスを始めたころ、
まだマネジメントの意識が薄かった時代に
一番悩んでいたのがスタッフ教育でした。

施術、カウンセリング、クリンリネス、
発注在庫管理、受付業務、歯科知識の
マニュアルを毎日夜なべして作成し、

ビッシリ揃えたのに、
その通りにやろうとはしないスタッフ、
あるいはマニュアルのレベルに至らないスタッフ、

それ以前に時間を守る、
身だしなみを整える、
挨拶をするなどの

基本的なことが出来ていなかったりする
スタッフもいました。

それで更に詳細なマニュアルを作成し、
教育をしてみるものの、
あまり効果が上がりません。

私は先が見えないくらいに悩みました。

そこで辿り着いたのが
考え方教育です。


京セラの創業者の稲盛和夫氏でさえも
起業当初は就業中に脱走する社員もいて、
やはり社員教育で苦労されたそうです。

当時の社員のレベルを
将棋の駒でいうと「紙の歩」、
鼻息で飛んでしまうとも表現していました。

そこで稲盛氏は技術を教えるよりも
利他をベースとした考え方教育の必要性に気づき、

徹底していったところ、
やがて京セラは世界に誇れる大企業になりました。

その後KDDIを創業して
今日のような規模にまで成長させ、

JALを再生した時も、
考え方教育の徹底
あったと言われています。

考え方教育とは、
どんなに「能力」があっても、
「熱意」があっても、

マイナスの考え方を持っていれば、
「能力」があればあるほど、
「熱意」が強ければ強いほど、
大きなマイナスになってしまう、


しかしプラスの「考え方」を持っていれば、
成果はさらに高いプラスの値になる
というものです。


私はその教えに出会い、
「そうか!スタッフに考え方の教育を
徹底しよう」と決めました。

しかしその一方で
自分自身の考え方はどうなのだろうか?

笑顔創造産業というビジョンを
掲げているものの、

その達成のために誰にも負けないくらい
身を粉にして働いているのか?

それは自分のためではなく
本当にお客様のために頑張れているのか?

と内省しました。

そこで決断する際には、
自分の考え方が
利己的になっていないかどうかを意識し、

仕事以外の時間に高い考え方を持った方と
お会いするように努めました。

そこで感じたのは
本当に仕事が上手くいっている方は、

年齢や地位に関係なく、
やはり素晴らしい考え方を持っておられ、

高い志に見合った努力をされている
ということでした。


時は待ってくれません。
自分の考え方は未熟であり、
スタッフに教育できるレベルには
至っていないという自覚はあるものの、

様々な方法で考え方教育を実践していきました。

最初の頃は効果がありませんでした。
教育法の稚拙というよりは

やはり私自身の考え方が
至らなかったことに加えて、

その時だけ立派なことを言っても
普段の言動が失格だったのだと思います。

以前、ホワイトエッセンスの加盟院長から
頂いたメールに次のようなことが
書かれていました。

「若いスタッフにとって、
最初にどういう組織で働いたかどうかで、
その後の仕事観がほぼ決まると思います。

院長としても人間としても
未熟な自分がスタッフの仕事観に
影響を与える立場にいると思うと、
その責任感の重さに
怖さを感じることさえあります」

現在、ホワイトエッセンスに
新しく加盟された医院に対する初日の研修は、

参加医院の全スタッフに対し、
私が直接考え方教育を担当しております。

考え方の教育は
医院の中で継続しないと、すぐに戻ります。

新聞、ビジネス書、映像、
そして自分がセミナーで習ったこと、
体験したことをもとに教材を作って、

継続的に教育研修を
実践していくことが大切です。


またビジョンを繰り返し伝えるのも
考え方教育です。

考え方のレベルが上がることで
昨日と同じ景色が、

色鮮やかにまったく別の世界に
見えるようになります。

世界が美しく見えるようになります。

医院スタッフは
院長のビジョンと価値観に共感、
理解を示していることが、

継続的に成果を上げ、
他のスタッフにも良い影響を
与える存在としての必須条件です。

バーナード博士の組織論では、
組織としての成立要件は

共通目標」、
貢献意欲」が必要で、

それをつなぎ合わせるのが
コミュニケーション」だと提唱しています。

この3つを良い状態に持っていくためには、
考え方教育が最も効果的です。

本書で一番お金をつかうべきは
採用費とお伝えしましたが、

一番時間をつかうと良いと思うところが
まさしくこの考え方教育です。

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ぜひご覧ください!

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