スタッフの定着率が悪い歯科医院の2つの共通点 - 歯科医院経営講座~次のステップを目指す歯科医師のための~

スタッフの定着率が悪い歯科医院の2つの共通点

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どうしたらスタッフの定着率が上がるのかと
お困りの先生は多いですが、

理念が無くても
スタッフが定着している医院はありますし、

福利厚生が薄くても
定着している医院はあります。

それではスタッフの定着を妨げている
要因とは何なのでしょうか。

特に大きなポイントは2つあります。

① 院長先生がスタッフにディスカウントする言動
(無視とか嫌味)を取ってしまっている

② コンプライアンス違反

1、ディスカウント

他者との関わりは3通りあります。

1つ目は肯定的ストローク。
これは相手を承認したり、傾聴したり、
笑顔を送ったり、自分から挨拶すること
などが挙がります。

2つ目の否定的ストローク。
相手を叱ったり注意するというものです。

肯定的ストロークに関しては
すごく大事だと考えたり、
必要だと感じる先生が多いと思いますが、

実は、叱ったり、注意したりする
否定的ストロークもスタッフ教育には
必要になります。

これらをやる勇気が無ければ、
スタッフはモンスター化し、
育たなくなってしまいます。

そして、問題は3つ目の
ディスカウントです。

ディスカウントは
無視や嫌味などのことを指しますが、
これをしてはいけません。

これをしてしまうと
人の定着率が悪くなってしまうからです。

例えば、
「辞めてもらって構わない」
「常識がない」
「そんなことも分からないの、できないの」
「何回言ったら分かるの」
「やる気はあるの」
「しっかりしてくれよ」
「ちゃんとやってよ」
「私がやるからもうやらなくていい」
などの発言が挙がります。

また、ディスカウントとは異なりますが、
スタッフの早期退職を繰り返す医院は、
院長先生がダブルバインドをしている
可能性があります。

ダブルバインドというのは
日本語に訳すと二重拘束という意味になり、
2つの矛盾した命令を
スタッフに伝えることを言います。

これをしてしまえば
スタッフがどんどん辞めてしまいます。

例えば、
院長先生が「なんでも困ったら僕に相談して」と
スタッフに言っていたにも関わらず、

いざスタッフから相談がくると
「えっ、まだそんな事もわかんないの?」
「忙しいんだから自分で考えて判断して」と
伝えてしまう。

そのようなことを言われてしまうと
相談して良いのか、
相談してはいけないのかが分からず
スタッフも正解が分からなくなってしまいます。

また、院長先生が
「お客様、患者様満足が大事」と言いながらも
常に売上利益でピリピリしていて

患者さんに対して
誠実な対応をしていないとしたら、
この院長はお客様満足と売上利益
どちらを大切にしているのかと
思われてしまいます。

あとは普段から
「院長先生の言うことを、
命令をちゃんと聞け」と
言っておきながら、
「経営者目線で考えろ」と言うのも
全く矛盾しています。

「どうして失敗したか
ミスしたか説明して」と言い
スタッフが説明すると
「言い訳するな」と怒り出してしまう。

このような
ダブルバインドをやってしまうと
スタッフは何をやっても
不正解になります。

そして、スタッフの心は病んでいき、
辞めていってしまいます。

2、コンプライアンス違反

スタッフの定着を妨げている要因の2つ目は
コンプライアンス違反です。

労基法違反。
特に、サービス残業をさせてはいないでしょうか。
他には命令して早朝練習や居残り練習をさせる。

スタッフが自主的に希望して
行う分には良いのですが、

先生方の命令で早朝練習や居残り練習を
させないようにしましょう。


あとは8時間労働なのに
休憩時間が60分取れていない。

勤務時間以外にミーティングを実施する。
有休をスタッフに使わせないなど。

これらは絶対にやめましょう。

次に、保険の不正請求や医療法のグレーゾーンに
言い訳をしてしまう。

例えば
混合診療をしているけど、
うちの地域では認められていると言ってしまう。

あとは保険適用ではないクリーニング。

例えば本来、P重症化予防治療は
「重症化を予防する目的で継続処置が必要な場合」
「治療部分の歯周ポケットが4mm未満」
「算定は月1回とし、間は2ヶ月を空ける」の
条件下で進められますが、

自費のクリーニングをスタッフに
教育するのが面倒くさいと感じたり、
売上が下がるという恐怖感から
予防や審美目的のクライアントに対して

重症化予防の保険でクリーニングをしてしまう。

あとはP検査を行わずに
クリーニングの保険算定をしてしまう。

こういうことを
「この地域では大丈夫だと思う」
「〇〇先生が大丈夫だと言っていた」と
言い訳をしながらやっていると
スタッフからなめられてしまいます。

こういうことをしている限り
人は育っていきません。

今の時代はグレーゾーンを
正当化するリーダーに
まともな人材はついてこないからです。

威風堂々、
清く正しく美しくを目指した方が
結果的に儲かるし、人が育っていきます。

歯科医師の方が
口腔内チェックをしなかったり、
スタッフがX線スイッチを押す
というのも違法行為ですので、
これらも気を付けましょう。

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スタッフの定着率が悪い医院の2つの共通点

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スタッフの定着率が悪い医院の2つの共通点

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